マニフェストの交付

マニフェスト制度の目的

マニフェスト制度とは、排出事業者が収集運搬業者、処分業者に委託した産業廃棄物の処理の流れを自ら把握し、不法投棄の防止等適正な処理を確保することを目的とした制度です。 排出事業者は、マニフェスト(電子か紙)を使用して、委託した産業廃棄物が最終処分まで適正に処理されたかどうか確認する義務があります。 マニフェストを使用しないと罰則の対象となります。 また、排出事業者は、収集運搬業者や処分業者から所定の期間内※に処理終了の報告がない場合は、処理状況を把握し、適切な措置を講ずるとともに、その旨を都道府県・政令都市に報告しなければなりません。 ※処理終了報告の確認期限 ・運搬終了・処分終了の確認期限とチェック(90日、特管60日以内) ・最終処分終了報告の確認期限とチェック(180日以内)
マニュフェスト説明

マニフェスト制度の経緯

  • 1993年4月 特別管理産業廃棄物にマニフェストの使用を義務化

  • 1998年12月 すべての産業廃棄物にマニフェストの使用を義務化、電子マニフェストの制度化

  • 2001年4月 マニフェストによる最終処分終了報告の確認を義務付け

  • 2005年10月 マニフェストに関する罰則の強化
    (50万円以下の罰金→6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金)

  • 2011年4月 紙マニフェストの保存義務の拡大
    (排出事業者の控え(A票)にも5年間の保存義務)

  • 2018年4月 マニフェストの虚偽記載等に関する罰則の強化
    (6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金→1年以下の懲役または100万円以下の罰金)

  • 2019年4月 情報処理センターへの登録・報告期限の変更
    (3日以内(土日祝日含む)→3日以内(土日祝日を除く))

  • 2020年4月 特別管理産業廃棄物多量排出事業者(PCB廃棄物は含まない)に電子マニフェストの使用を義務化

マニュフェスト説明

排出事業者、収集運搬業者、処分業者間でやりとりするマニフェストを一次マニフェスト、処分委託者としての中間処理業者、収集運搬業者、最終処分業者間でやりとりするマニフェストを 二次マニフェストと呼びます。どちらも使用するのは同じ様式の用紙です。

マニュフェスト説明

直行用マニフェストの7枚複写詳細

A票排出事業者の保存用
B1票運搬業者の控え
B2票運搬業者から排出事業者に返送され、運搬終了を確認
C1票処分業者の保存用
C2票処分業者から運送業者に返送され、処分終了を確認(運搬業者の保存用)
D票処分業者から排出事業者に返送され、処分終了を確認
E票処分業者から排出事業者に返送され、最終処分終了を確認

一次マニフェスト

① 排出事業者(お客様)は、一次マニフェストのうちA票を保管し、残り6枚を収集・運搬業者Aに交付する。
② 収集・運搬業者Aは運搬終了後、B1票を保管したうえで、運搬終了票(B2票)を排出事業者(お客様)に送付し、残り4枚を 中間処理業者へ回付する。
⑤ 中間処理業者は、中間処理終了後、C1票を保管したうえで、処分終了票(D票)を排出事業者(お客様)に送付する。

二次マニフェスト

⑥ 中間処理業者は、中間処理によって発生した産業廃棄物を委託処理するため、A票を保管したうえで、排出事業者の立場で二次マニフェストを収集・運搬業者Bに交付する。
⑦ 収集・運搬業者Bは、運搬終了後、B1票を保管したうえで、運搬終了票(B2票)を運搬委託者である中間処理業者に送付し、残りを最終処分業者へ回付する。
⑩ 最終処分業者は、最終処分終了後、C1票を保管したうえで、処分終了票(D、E票)(排出事業者用)を処分委託者である中間処理業者に送付する。

一次マニフェスト

⑪ 中間処理業者は、最終処分業者から送付された処分終了票(D、E票)により、中間処理産業廃棄物の最終処分を確認したのち、一次マニフェストの最終処分終了票(E票)に最終処分の終了年月日及び最終処分場所の所在地を記載し、排出事業者へ送付する。